僕は食虫植物
北島雅弘の短編集です。『顏』『ガラムとの対話』『僕は植物植物』の3作品を収録。
町の花屋で買った鉢植えにある日、人の顔のような実がなる — 『顏』
吸おうと思って取り出した煙草がなぜかしゃべり出す — 『ガラムとの対話』
アフリカで買った食虫植物が、まるで自分で餌を探すかのように鎌首をもたげてひとりでに動き出す — 『僕は食虫植物』
呪い
“でも結局はいつものごとく、勝利を収めるのは身体の方の欲求だった”
月に一度、彼らは本能に導かれた衝動に駆られて我を忘れる。人の姿形はしていても、結局は人類の天敵であり、彼らは人を襲い、人を喰らう。都会の片隅で密かに暮らす、不老不死の父と娘。永遠の命と引き換えに彼らに与えられたものは、もはや「呪い」でしかない。
ヤマノテロマンチカ
〜東京駅編〜
恋に生き、恋に泣け!
山野千佳は半年間付き合ったカレシにフラれたばかり。25歳という年齢に焦りを感じつつ、運命の人との結婚を夢見て「恋愛バカ」が突っ走る! 舞台は東京駅八重洲口。千佳が探しあてたステキな王子様は、どこの誰?
恋をしている人も、そうでない人も。すべての人へ贈る毒舌悪態ラブストーリー。
wings and fins
はかまだみさこ (著・絵)
淡々とした筆致で語られる不条理のなか、サボテンは紅い花を咲き誇らせている。「官能」という名の芳香を発散して。幻想的な愛の寓話2篇と画集から成る作品集。2007年に出版された著作を8年の時を超えて電子書籍化。新たに20枚の絵を加え デザインも一新。渇いた心をじんわりと熱く潤す、詩集のような、画集のような、短編小説集です。
ダークメルヘンのための連作 その1
灰色の虹
崩れゆく灰色の世界に、たったひとりで暮らす灰色の男の子。男の子は、はがれ落ちた世界のかけらを、ひろい集め、高い塔を築いて暮らしていた。そんな男の子のもとに1羽のカラスが迷い込む。カラスは自分のいた世界のことを男の子に話しはじめる。別の世界の存在を知った男の子は...
ダークメルヘンのための連作 その2
雪だるまのアルフレッド
雪の女王の忠実なしもべとして極悪非道の限りをつくしていたアルフレッドは、寝ている子どもたちを襲い、その幸せな夢を奪っていた。ところがある日、夢を奪おうとしたアルフレッドは、その女の子に恋をしてしまう。運命の歯車が今、大きく変わりはじめる。
ギリシア神話物語 その1
アネモネになったアドニス
それは赤いアネモネの花にまつわるギリシア神話の物語。美少年アドニスは愛の女神アフロディテの寵愛を一身に受けて育っていた。ある日アフロディテが忠告する。森には近づくなと。けれどもアドニスは狩りの名手。言いつけを破り、森に入り、イノシシを仕留めようとして、そして…
つぶっちシリーズ第1弾
つぶっち
つぶっちという、とっても小さな生きものが、誰かの家の中でこっそり暮らしています。トマトを切ってみると、たくさんの、つぶっちが! そうです、つぶっちはトマトの中にいます。彼らは、身長1.5センチのミニマムサイズの小さな小さな住人たちなのです。
メルヘン童話集 みにまみにも 1
くじらのましゅう
誰よりも大きな、ましゅう。でも、ましゅうは、ひとりぼっちでした。ある日、いるかが言います。
「てがみをかいてみたらどう?」
「でも、いるかさん、ぼく、じをかけないよ」
「だいじょぶ、まかせて」
書いた手紙は、いるかが届けてくれるそうです。ところが、届けられたはずの手紙は...
メルヘン童話集 みにまみにも 2
はりねずみのふぃりっぽ
「あのう、ぼくのこころを、しりませんか?」
「ほほほ、おかしなことを、きくものです。こころなら、ほら、そこにあるじゃないですか」
夜の森の中を、ふぃりっぽは心を探してまわります。明かりは手にしたランプの中で光るホタルの、じじだけです。夜はしだいに、ふけています。ふぃりっぽの心は見つかるのでしょうか...
メルヘン童話集 みにまみにも 3
ねずみのらんす
「ねえ、らんす、いいかい?
ぼくのためにがんばるんだよ。
きみは、だれよりも、あしがはやいんだ。きっとかてるんだから。
だから、いいかい?
がんばるんだよ」
ねずみのれーすのはじまりです。ばーん、というあいずとともに、ねずみたちは、いっせいに、はしりはじめました。。
メルヘン童話集 みにまみにも 4
るどるふ
るどるふは、トナカイの男の子。冬の日のある夜、おじいちゃんが無理難題を言いはじめます。あの大きなモミの木を飛び越えてみろと言うのです。無理に決まってます。でも、おじいちゃんは、こう言うのです。「いいから、つづけなさい。じゃがな、おかあさんには、ないしょじゃぞ」
さあ、秘密の特訓の、はじまりです。
旅人のスコップ
百聞は一見にしかず。そのスコップは、今も本当に存在していた。スコップを持った旅人は、いったい何者なのか…。その旅人とふれあった人々は、果たして、しあわせになったのか…。すべて読み終えたとき、その答えはあなた自身の中で、自然に見えてくるだろう。生きることの本質を、リアルに、シンプルに、感じとる。今まで、あるようで、なかった絵本。
ミトシがたり
すべてが忘れ去られ、だれ一人として口にしなくなった今、ひとりのミトシが語る半生が、さまざまな謎を解き明かした。守り伝えられてきた三つのモレ。立て続けられるミトシ柱。やっと見つけたヒガン。生きていくなかでつきまとう不安は、信じられる未来によって解き放たれる。そして、想像する風景に、人類の叡智を垣間見た者は、わからない明日を恬淡と生きることができるだろう。
残り時間
生まれてから経てきた時間、今、さらにはこの先与えられているであろう人生の残り時間。大半が過ぎ去る「今」が連続する最端の今で生きている。過去を呼び覚まし、残り時間を設定できるのだとしたら、人生という尺の中で「今」を捉え、誰しも計画的に時間を使うはずなのだが…。時間の概念すらない、土中の闇で繰り広げられるミミズとセミのやり取り。残り時間の設計は始まった。はたして、その行方は…
ぼくのだいすきな
初見寧 (著)
あの時、あの子が伝えたかった事って何だろう。言わずにしまっておいた事って何だろう。でも、わかって欲しかったんだよね。
ねえ、ぼくに何が出来る?
たとえ消えてしまったのだとしても、その子の巨大な宇宙は今もわたしたちと共にあります。そして、その事に気付いた時、わたしたちの宇宙も静かに広がり始めるのです。
Me, is happy
初見寧 (著)
Yoyo Nohara (訳)
初見寧の『ぼくのだいすきな』の英訳本です。翻訳者のYoyo Noharaは初見寧のArt Institute of Seattle時代の学友で、現在海外在住。おもちゃの包装や子ども向けの書籍などを制作するデザイナーでもあります。
and so だから...
はかまだみさこ (著)
疲れた心にそっと届く楽園の地図。
曲がりくねった道順を優しく解きほぐす一編の詩のような絵本です。
すべての絵は木の板にウッドバーニングで描かれ、物語は日本語と英語の両方で書かれています。
まんまる まる子
まる子はちっちゃな三毛猫の女の子。出会ったのは3月11日の震災のちょっと前。
フォトセラピストとして活動する、とも太郎の飼い猫「まる子」。本書は、そのまる子との生活を写真と文で綴ったフォトエッセイです。
“夜ねていて、ふと目を覚ますと、そばにまる子がいてくれます。猫は気まぐれというけれど...。きっとやさしい気持ちを持っているんだと思います。”
月天 01, 2013 Aug.
シロジ (表紙&巻頭特集)、なかのたいとう (小説)、上野嵩一 (小説)、上原修一 (小説)、鎌倉のぞみ (漫画)、舟崎泉美 (小説)、柳川たみ (詩)、天川さく (小説)、仲村ひなた (詩)、北島雅弘 (小説)、板倉吉三郎 (小説)、勝沼紳一 (小説)、とも太郎 (写真&文)
電子マガジン『月天』創刊!
小説あり、エッセイあり、詩あり、漫画あり、写真、イラスト、絵あり。『月天』は掲載する作品のジャンルを問わないノンジャンルの雑誌です。また掲載作品が公募によって集められていることも、ひとつの特徴です。小説なら原稿用紙20枚程度まで、写真なら20ページ程度まで。『月天』がコレクトする作品は小品に限られます。そうした応募作をエディターが一定の水準にまでブラッシュアップして皆様にお届けしています。
今回、創刊号は諸事情により2分冊での発行です。表紙を担当したのはイラストレーターのシロジ。『月天』フィーチャー・アーティストとして、両巻とも巻頭特集にはシロジの作品が盛り込まれています。そのシロジ以下、創刊号には13名のクリエーターに参加いただきました。この13名により、2013年8月、『月天』創刊号01、スタートです。
月天 02, 2014 Feb.
初見寧 (表紙&巻頭特集)、神里海詠 (小説)、舟崎泉美 (小説)、鎌倉のぞみ (漫画)、上野嵩一 (小説)、kinuwo (詩)、勝沼紳一 (小説)、仲村ひなた (詩)、晴海まどか (小説)、シラカネ ミクニ (イラスト)、木橋啓助 (小説)、北島雅弘 (小説)、上原修一 (小説)、真篠弓 (童話)、なかのたいとう (童話)
電子マガジン『月天』第2号です。第2号も創刊号に引き続き、2分冊での発行です。表紙を担当したのはイラストレーターの初見寧。初見寧のファンタジックで多彩な絵を集めたイラストコレクション、著作絵本『ぼくのだいすきな』(電書館)の創作アイデアをイメージ化したコンセプト・アートブック『「ぼくのだいすきな」スクラップブック』、インタビューなどなど、『月天』フィーチャー・アーティストとして、両巻とも、巻頭特集には初見寧の作品が盛り込まれています。その初見寧以下、第2号には15名のクリエーターに参加いただきました。この15名により、2014年2月、『月天』第2号02、スタートです。
月天 03, 2014 Jun.
いけぶん (表紙&巻頭特集)、晴海まどか (巻頭特集, 小説)、小野祐佳 (巻頭特集)、なかのたいとう (童話, 詩)、シラカネ ミクニ (イラスト)、佐藤弘悦 (小説)、仲村ひなた (詩)、柳川たみ (写真詩)、宗像ちよこ (小説)、山田宗太朗 (小説)、木橋啓助 (小説)、天野蒼 (小説)、登り山泰至 (詩)、北島雅弘 (小説)、初見寧 (イラスト)
電子マガジン『月天』第3号です。第3号も創刊号、第2号に引き続き、2分冊での発行です。表紙を担当したのはアーチストの、いけぶん。『月天』フィーチャー・アーティストとして、両巻とも、巻頭特集には、いけぶんの作品が散りばめられています。そして、そうした巻頭特集を、今回は小説家の晴海まどか、フォトグラファーの小野祐佳が担当。第3号には、いけぶん以下、15名のクリエーターに参加いただいています。2014年6月、『月天』第3号03、スタートです。
月天 04, 2014 Sep.
小野祐佳 (表紙&巻頭特集)、鈴木真吾 (評論)、なかのたいとう (小説)、山口夢 (小説)、宗像ちよこ (小説)、宮本早緒理 (版画)、真篠弓 (小説)、みそけい (イラスト)、仲村ひなた (詩)、木橋啓助 (小説)、原田みどり (イラスト)、婆雨まう (小説)、樋川真 (小説)、阿賀之上 (イラスト)、登り山泰至 (詩)、北島雅弘 (小説)、上原修一 (小説)、和華 (絵画)
電子マガジン『月天』第4号です。第4号も創刊号、第2号、第3号に引き続き、2分冊での発行です。今回、表紙を担当したのは、photographer 小野祐佳。『月天』フィーチャーアーティストとして、両巻とも、巻頭には、小野祐佳の作品が散りばめられています。そして、その小野祐佳以下、第4号には18名のクリエーターに参加いただいています。2014年9月、『月天』第4号、スタートです。
月天 05, 2015 Jan.
Harunaluna (表紙&巻頭特集)、君塚正太 (小説)、館石直進 (マンガ)、北城椿貴 (短歌)、みそけい (イラスト)、宗像ちよこ (詩)、北島雅弘 (小説)、登り山泰至 (詩)、戸谷洋志 (評論)、なかのたいとう (小説)、呂彪弥欷助 (詩)、横尾湖衣 (短歌)、星香典 (詩)、TAKE TAKE (マンガ)、ナマケモノ (小説)、木橋啓助 (幻想小説)
電子マガジン『月天』第5号です。
小説あり、評論あり、詩あり、短歌、イラスト、マンガあり。『月天』は掲載する作品のジャンルを問わないノンジャンルの雑誌です。また掲載作品が公募によって集められていることも、ひとつの特徴です。小説なら原稿用紙20枚程度まで、イラスト、マンガなら20ページ程度まで。『月天』がコレクトする作品は小品に限られます。そうした応募作をエディターが一定の水準にまでブラッシュアップして皆様にお届けしています。
第5号も、第4号に引き続き、2分冊での発行になりました。今回、表紙を担当したのは、Harunaluna。赤と青、大胆な解釈によって『鏡の国のアリス』の世界が2つの表紙に表現されています。そのHarunaluna以下、第5号では16名のクリエーターに参加いただきました。
2015年1月、『月天』第5号、発刊です。
深海の鼓動
「リミットを決めておこう。リミットは三分。もし三分たっても上がってこなかったら」
「上がってくるさ。お前さんはベテランなんだ」
かつてフリーダイビングをしていた男が再び海に潜るという。そこは暗く冷たいグランブルーの世界。男が求めたものとは、いったい何だったのだろうか...
将来の夢はマイホーム
リストラされたことをきっかけに、カマキリ男になってしまった安西秀夫44歳。与えられた自由に耐えられず、自分を見いだせない短大生の小野寺愛子。片や居場所を追われ、片や居場所を求める2人は人里離れた山奥で出会う。そこへ地球に復讐するために、宇宙人と共に現れ、地球侵略をもくろむボッキ君主。一方の愛子は、変態医大生田嶋の罠にはまり、囚われの身となる。リストラされ自分の居場所を失った中年男は、地球を、さらには愛子を救うことができるのか。
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